2013年5月13日 みなさんの牧場ではどのような問題がありますか?「全く問題ないよ」という農場の方は良いのですが、もしも何らかの問題があるとしたら、その原因を思いつくだけ列挙してみましょう。 たとえば、ヌレ子導入の農場で、子牛の下痢や肺炎が多発しているケースで、いろいろな原因をしっかり見ていくと、大元は敷料の不足や交換の不良で湿気がひどく、おなかが冷えてしまっている、とかミルクの給与量が少なくて子牛がエネルギー不足に陥っているのに、病気の方が目立ちますから、獣医さんが普段使わないような高価な抗生物質を使用して対処していたりする、というケース。抗生物質の価格を敷き藁に換算すると、今よりずっと良好な環境を作ることができますし、ミルク代の方が安くて子牛の発育も改善してくれます。 また、自家産子牛の事故が多いという農場でも、問題の大元は「分娩前の母牛の管理」と「分娩方法の間違い」によって虚弱子牛が生まれていたり、出生後に初乳の免疫を吸収できていない、という事例が多いのですが、生まれた後の子牛にせっせとビタミン剤やサプリ、抗生物質などを与えて見ている。しかし効果がぱっとしない、というケースも多く見かけます。 みなさんも、問題点を細かく分けて、時間順に並べて、大元の問題は何か?を考えてみる訓練をしてみましょう。 前の記事 子牛をちょっとつかまえるときに | 次の記事 目的と手段 |