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松本大策のコラム
「サシバエのはなし その1」

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2007年5月28日


 ハエといえば、餌の残りとかにたかるハエだけでなく、牛さんに取り付いて血を吸うサシバエっていうやっかいなヤツもいます。特にアレルギー体質の牛さんだと、刺されたあとがボコボコ残って、さらに真菌の二次感染なんかあるとひどい皮膚病になってしまう場合もあります。
 そこまでなくても牛さんはイライラして落ち着きがなくなりますし、ただでさえ暑い夏の日に、ほとんど一日中立ったまま尻尾をぱたぱた振ったり足で蹴り上げたり、見ているだけでつらそうです。
 サシバエの被害を防ぐには、耳標型の殺虫剤(ヤシマのペルタッグなど)が便利なのですが、一口で「サシバエ」といっても大きく2種類に分けられます。1つはそのまんまサシバエ(どこかの県知事みたい?)、もう一つはノサシバエというヤツです。このうちのサシバエの方は、牛態に付着している時間が長いので耳標型が効果を上げやすいのですが、サシバエの方は、ヒットアンドアウェイ型で血を吸う間だけ牛さんにくっついていて、あとは牛舎周辺の草の葉の裏で休みます。牛さんにくっついている時間が短いために耳標型の薬剤にふれる時間も短く、効果が少ない場合もあるのです。
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