2019年8月29日 シェパードでは獣医師を募集しています * * * * * * * * * 夏休みの宿題が大詰めで、家の中はしっちゃかめっちゃかになっている模様。小生は出張でずっと不在。帰ったらカミさんに何て言われるか恐ろしいです。 今回実は一農場でこの牛コロナウイルスが検出されています。ここの牧場はクリプトや牛ロタウイルスが便から検出される農場です。さらには鼻腔スワブから牛コロナウイルスまで取れました。今回の陽性率は80%なり。当然、ここの牧場の疾病発生率や事故率はかなり高い農場になります。以前から母牛に下痢五種混合ワクチンを接種しようと何度もお願いしていたのに、残念ながら実施できていませんでした。今回の結果をもとに再度説得すると、やっとワクチンプログラムを実施していただけることになりました。その結果、現在にいたるまで子牛の死亡や治療頭数は激減しています。 牛RSウイルスに関しては人体用の検査キットを応用することですぐに結果が現場でわかります。しかし、牛コロナウイルスの鼻腔スワブの検査は今まですぐには実施できませんでした。過去のコラム(第235話)に書いているように、ペア血清を用いてかなり後になって判明するレベルです。牛コロナウイルスの陽性率が16%というデータが出ています。実は牧場で時々目にする牛RSウイルスの陽性率の2.6%よりも約6倍高い陽性率になります。小生が思っている以上に実は牛コロナウイルスによる呼吸器病は現場で広がっているかもしれませんね。 前の記事 第581話:BRDC病原体の検査について その7 | 次の記事 第583話:BRDC病原体の検査について その9 |